なぜ立ち上がるときに足が前過ぎると立ち上がりにくいの??
矢状面から見て座位時の足部が前方に位置するほど,身体重心から足関節までのモーメントアームの増大による足関節底屈トルクが増大するから(CKC時における反時計回りのトルク増大)=下腿の後傾位=それに対抗する背屈トルクが増大する(身体重心から足関節までのモーメントアームが長くなるため)
又,床反力作用点(踵部)から身体重心までの床反力の鉛直上向き成分の減少(水平成分の増大)のことからも立ち上がりにくいことがいえる=下腿が前傾しづらい
なぜ立ち上がるときに上体を前に傾けるの??
離床時に上体を前方に傾ける事で,身体重心の前方移動により立ち上がりやすくするため(支持基底面内に身体重心を入れる事で足部からの床半力水平成分を減少させるため=鉛直上向き成分の増大)
又,上体を前方に素早く傾ける事で立ち上がりやすくなる.
理由は,離床時における股関節屈曲トルクに対抗した股関節伸展トルクを増大させるため(股関節伸展筋群に対してのSSCの作用も含まれる)
なぜ立ち上がるときに踵で立ち上がるの??
離床時において踵で立ち上がる理由は,床半力作用点(踵部)から身体重心までの水平成分を減少させるため(鉛直上向き成分の増大)=立ち上がりやすい
反対に,離床時につま先で立ち上がる事で,つま先から身体重心までのモーメントアームが増大する=床半力水平成分の増大=床半力作用点(つま先)からの反時計回りのトルクの増大=下腿の後傾位=立ち上がりにくい
まとめ
今回は,日常生活における椅子からの立ち上がり動作についての記事になりました.
動作を評価をする上でのポイントは
・身体重心
・床半力作用点
・各関節のトルク
ここをまずは理解するだけでも違うかなと思います^ ^
参考文献
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