傷害予防目的のスクワットの動作分析

目的

大臀筋の強化を目的としたバックスクワット(傷害予防)の動作分析をしていきたいと思います.

方法

https://note.mu/gsperformance/n/nd727d7bcb3f8(GSPerformance 加賀氏)
https://note.mu/gsperformance/n/n06c0e55c325a(GSPerformance 加賀氏)

1.初動作時に臀部を斜め後方に下降していく事(常に踵重心)で,股関節伸展モーメントが増大する(バーベルから股関節までのモーメントアームが増大するため)=大臀筋,ハムストリングスが動員される.

そのことから,膝関節伸展モーメントの低下(バーベルから膝関節までのモーメントアームが減少するため)による脛骨大腿関節の前方Shear Loadのリスク低減が期待できる.

膝関節伸展モーメントが低下する事で,大腿四頭筋の動員数が少なくなると思われがちだが,臀部を斜め後方にパラレルまで下降していく事で,ボトム時における外的股関節屈曲モーメントが増大することから,大腿二頭筋短頭を除くハムストリングスの二関節筋の作用により外的膝関節屈曲モーメントが増大し,それに対抗する膝関節伸展モーメントが増大する(大腿四頭筋の動員数増大).※筋肉は,起始部と停止部の両側が筋腹に向かって収縮するため,ハムストリングスの膝関節屈曲作用が働く

加えて,ボトム時における踵から身体重心位置までの床反力作用腺から膝関節までのモーメントアーム増大による膝関節屈曲モーメントが増大することから,それに対抗する膝関節伸展モーメントの増大も考えられる.

その他に,パラレル(大腿が地面と平行)までしゃがむ事により,バーベルから膝関節までのモーメントアームが増大し,それに対抗する膝関節伸展モーメントの増大も考えられる.

クォータースクワットなどの膝関節の屈曲角度の浅いフォーム(バーベルから膝関節までのモーメントアームの減少)の場合は,膝関節屈曲モーメントも減少しているため,上昇時における対抗する膝関節伸展モーメントも増大しない(大腿四頭筋の動員数減少)

2.上体は過度に前傾はさせない※上体を過度に前傾する事で,股関節伸展モーメントは増大するが,大臀筋ではなくハムストリングスが相対的に多く動員される(大臀筋よりもハムストリングスの方が早期に伸張位になりやすいため).

さらに,身体重心位置の変化からつま先に重心が移動しやすくなり,膝が前に出やすくなる(膝関節伸展筋群を使いやすくなる=大腿四頭筋の動員数増大).

加えて,股関節伸展モーメントは増大するが,漸進性過負荷の原則の不適用(バーベルから股関節までのモーメントアームが増大する事による段階的に重量を上げづらいフォーム=時間効率の低下)と大臀筋を大きな可動範囲で使えていない事による大臀筋の筋力発揮関節角度の低下が生じる(ボトム時における股関節の深い屈曲角度からトップポジション時までの完全伸展0°まで大きな可動範囲で使えない=大臀筋の柔軟性の低下)

重い重量を扱うために上体は直立位が良いのかと言えば,それもNG

理由は,上体が直立位のまま臀部を斜め後方に下降していくのは不可能だからです.

重い重量を挙上するのが目的ではなく,大臀筋の強化目的のスクワットなので,いくら重い重量を挙上したからといって,ターゲットとなる大臀筋から外れるようなフォームではダメ!!

大切なことは,「意識の中で上体を直立位のまま臀部を斜め後方にゆっくり下降していくこと

もし,大腿四頭筋を主としたスクワットにするのであれば,上体は直立位,膝を前方に大きく曲げる(膝関節屈曲モーメントに対抗した膝関節伸展モーメントの増大)ようなフォームが適しています.

しかし,上記のフォームだと大腿四頭筋が強く働くため,膝蓋骨を大腿骨に強く圧迫することから,膝蓋大腿疼痛症候群のリスクが高まります.

まとめ

臀部を斜め後方に3秒かけてゆっくり下降していく(大臀筋を狙ったエキセントリックコントロールによる筋力アップと怪我の防止の為)

上体の角度はやや前傾を目標にする(上体を前傾にさせた方が股関節伸展モーメントは増大するが,大臀筋の相対的な動員数減少及び,漸進性過負荷の原則の不適用と大臀筋の筋力発揮関節角度の低下が起きるためNG)

スクワットは誰もが一度は行ったことがあると思います.

今回は傷害予防のためのスクワットの動作分析になりますので,目的が異なればフォームも変わってきます.

傷害予防のためのスクワットは,大臀筋やハムストリングスに十分な筋力と柔軟性がないとできません.

自分はできていると思っている人の9割はできていないと思います.

そのくらい難しいです.

もっと言えば,そのくらい大臀筋は傷害予防に大切だということです.

大臀筋の強化が怪我の予防に繋がる理由は近日書きます(^^)

動画や画像でイマイチ分からない方,正しいフォームで行えているか不安な方は私に相談してください.⬇︎下記リンクからお悩みがある方お待ちしております.

最後までお読みいただきありがとうございます.

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参考記事

https://note.mu/gsperformance/n/n06c0e55c325a

https://note.mu/gsperformance/n/nd727d7bcb3f8

http://gsperformance.tokyo/blog/2010/09/10/136/

http://gsperformance.tokyo/blog/2010/09/11/137/

http://gsperformance.tokyo/blog/2010/09/11/138/

http://gsperformance.tokyo/blog/2017/05/16/1636/

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